概要

当財団は、2012(平成24)年度より、倫理及び倫理教育に関連する学術分野の振興を通じて現代社会に寄与することを目指して、若手研究者公募助成を実施しております。
本研究助成においては、人間の「生命」や「生き方」、社会における「共生」に関する哲学、倫理学、教育学、心理学等、人文社会科学分野からの研究や、現代の倫理的課題に関する実態研究及び調査、学校における倫理教育・道徳教育に関する研究など、様々な分野で学術的な研究に取組まれている若手研究者の育成を目指しています。




若手研究者公募助成事業

お知らせ Imformatiom

募集要項 Application Requirements

本助成の趣旨
本助成では、人間の「生命」や「生き方」、社会における「共生」に関して哲学、倫理学、教育学、心理学等、様々な分野で学術的な研究に取組まれている若手研究者の育成を目指しています。
博士課程に在籍もしくは修了しながらも、大学・研究所等の正規の職位を得られず、学術振興会の公的助成を受けていない研究費取得の必要性が高い若手の研究者、また、女性研究者の積極的なご応募を期待しています。
2. 応募要件
(1) 日本国内外の大学・学校及びその附置研究所等の教育機関に在籍し、在籍する機関より応募の承認を得ていること
※ ただし博士課程に在籍もしくは満期退学及び修了し、指導教官の推薦が得られる方は所属に関係なく応募可能といたします。
(この場合は推薦者記入欄を必ず明記)
(2)概ね45歳までの研究者
(3)学術振興会の助成等の公的助成を助成期間中・同じ研究で受けていないこと
(4)国籍は問いませんが、応募は日本語に限ります
3.助成対象となる研究
(1) 人間の「生命」や「生き方」、社会における「共生」に関する哲学、倫理学、教育学、心理学等、
人文社会科学分野からの研究
(2) 現代の倫理的課題に関する実態研究及び調査
(3) 学校における倫理教育・道徳教育に関する研究
4. 助成金額
(1)助成(新規): 100万円(上限)
(2)助成(継続): 100万円(上限)
※期間は1年間のみとします。
5. 助成金の使途
研究用資料費、旅費交通費、謝金( アルバイト、フィールド調査等)、消耗設備備品費( 主たる使途にしないこと)、その他研究に必要な経費(印刷費、通信費、会議費など)
また、当財団は助成金を所属機関に振り込みます。助成金は原則として、全額を直接研究費に充てていただく方針ですので、採択後には必ず所属機関に免除申請を行なってください。。
6.助成期間・助成金の支給
助成期間は、令和8年3月1日より1年間とします。助成金は令和8年2月中の支給予定
7.被助成者の義務
(1) 令和9年3月31日までに研究論文(8000字以上、字数制限なし)、研究概要(A4で1ページ程度)及び指定の会計報告書を提出していただきます。なお研究論文、研究概要は、選考の上、当財団ホームページに掲載いたします。

(2) 助成した研究成果を公表する際には、当財団の助成による旨を明らかにして下さい。

8.応募方法
(1) 所定の申請書に必要事項を記載し、当財団ホームページの申込フォームより応募して下さい。(郵送は不可)
    申請書は当財団ホームページより書式をダウンロードして下さい。
※ 申請書の「研究計画」欄については、助成期間中もしくは期間終了後に研究成果をとりまとめ、公表できるような具体的な計画を立てて下さい。
(2) 論文別刷(2018年度以降に発表したものは別途郵送可。ただし最大3点)
※ 申請書類は当財団において管理し、研究助成の目的以外には使用いたしません。
※ 原則として申請書類は返却いたしません。
(3) 提出期間 令和7年7月1日(火)~ 9月20日(土): 必着
9.選考・採否の通知
(1) 財団が委嘱する学識経験者で構成される選考委員会において審査を行ない、令和7年12 月に、最終選考会で審査を行い、正式決定いたします。
(2) 採否の結果は、決定後申請者宛に通知いたします。(12月下旬)
※採否の理由についてのご照会には回答いたしかねますのでご了承下さい。
10.選考のポイント
(1) 財団の研究助成の目的や募集する助成対象領域との合致
(2) 研究課題設定の独自性
(3) 研究の将来性
(4) 研究の社会的な意義と効果への期待
(5) 研究計画の実行可能性、研究助成金の使途内訳など
11.問い合わせ先
〒102- 0075 東京都千代田区三番町6- 3
公益財団法人上廣倫理財団 研究助成係

E-mail info@rinri.or.jp

12.個人情報の取り扱いについて
(応募に係る個人情報は本事業に関する案内、選考作業、選考結果の通知、行事の案内、その他確認業務以外の目的で用いることはございません。

過去の結果発表 Result announcement

若手研究者公募助成事業 助成対象者一覧

令和4年度 公募研究助成 助成対象者一覧
<新規>
NO. 氏名 助成額(万円) 職名(助成申請時) 研究テーマ
1 林 令奈 60 万円 東京大学大学院 医療倫理学分野助教 ALS 患者へのTIV(侵襲的換気治療)に関わる意思決定における医療者の考え方
に関する日英米比較質的研究
2 福田 真郷 60 万円 京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程 台湾における蒋介石個人崇拝の解体に関する研究-倫理/
道徳の人類学の視座から
3 金田 伊代 60 万円 京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程 近現代の精神医療史と日本の伝統宗教
4 押谷 健 60 万円 早稲田大学政治学研究科博士後期課程 単位取得退学 グローバルな道徳的共同体の可能性と境界についての
研究
5 白崎 知美 50 万円 上智大学大学院実践宗教学研究科博士課程 「死の自己決定」をめぐる患者と家族と医療者の苦し
みや葛藤
6 蒋 薫誼 60 万円 東京大学大学院人文社会系研究科博士課程 清代中国における徂徠学の受容-十八・九世紀の漢籍
逆輸入を中心に
7 李 東宣 60 万円 オックスフォード大学歴史学部博士課程 自然法と宗教的寛容-17 世紀英国におけるユダヤ人論
8 福原 優策 50 万円 英国グラスゴー大学客員博士研究員 多民族共生における倫理的ジレンマの克服-バルト三国におけるロシア語系住民の社会統合の
事例-
9 中村 徳仁 60 万円 京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了見込 終末論と「ケノーシス」概念がもつ政治的・倫理的意味にかんする比較哲学のための基
礎構築
10 篠宮 紗和子 60 万円 エクセター大学(英国)博士課程 HSP(Hyper Sensitive Person)は障害なのか?日本における HSP コミュニティの形成過程と彼らのアイデ
ンティティの記述
11 遠藤 翔馬 50 万円 東京都立大学大学院人文科学研究科博士後期課程 てんかんをもつ人の治療と生活の実践における「生きづらさ」およびてんかんソーシャルワークについての
探索的研究
12 野島 那津子 60 万円 石巻専修大学人間学部人間文化学科准教授 「論争中の病」を患う人びとの就労・生活に関する予備的実態調査
13 山田 修司 60 万円 東北大学大学院文学研究科博士課程後期 研究指導認定退学 道徳の物質的転回による設計論の構築に向けた技術哲学的考察
14 吉良 悠吾 60 万円 比治山大学大学院現代文化研究科助教 緩和ケアを受ける進行がん患者の心理的苦痛の変化と心理的柔軟性との関連-縦断調査
による因果関係の検討-
15 曽 小蘭 60 万円 東北大学国際文化研究科博士後期課程 鄭伯奇の転向から見えてくるもの‐青年の理想と現実社会の相克を中心に‐
16 川里 卓 60 万円 フランス国立東洋言語文化大学日本語学部常勤講師 「生命」及び「感動」を契機とした小林秀雄独自の批評的手法の形成とその実践の発展-アンリ・ベルクソンの生命哲学との比較研究を通して
17 上田 一紀 30 万円 静岡県立大学短期大学部講師 リアリティーショーの出演者、及び視聴者を取り巻く法政策的・倫理的課題の総合的検討-オーストリアにおける議論を題材にして
18 古梶 隆人 60 万円 一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程 沖縄の平和教育の可能性について‐その歴史と若い世代の実践に着目して
19 後藤 美乃理 60 万円 東京大学大学院教育学研究科博士課程 「考え、議論する道徳」における教師の役割-子どものための哲学における探究の共同体をてがかりに-
20 髙木 裕貴 60 万円 立命館大学非常勤講師 C.トマジウスによる社交論の研究
21 菅 隆彦 60 万円 静岡英和学院大学講師 アマルティア・センの『国富論』解釈の批判的検討
22 林 園子 55.4 万円 国際武道大学体育学部体育学科助教 青年後期における「生きる力」尺度の開発
23 茂木 彩 60 万円 パリ・シテ大学英語圏文化研究科修士課程修了 フランスにおける震災映画の受容と観客の反応に関する実証研究
24 野津 遥花 60 万円 ペンシルベニア州立大学心理学部、臨床心理実習生 最も援助が必要な人を助けるため に:精神力動論的アプローチが援助者の感情制御に与える効果の実証的解明
25 松本 理沙 60 万円 京都教育大学非常勤講師 1990 年代のアメリカの美術批評における女性批評家の活躍-そーシャリー・エンゲージド・アート評価におけるフェミニズム思想の影響
26 松本 美香子 60 万円 早稲田大学大学院日本語教育研究科博士後期課程 終末というライフステージを見据えた地域日本語教育-東日本で生きるカトリック滞日外国人信徒の信仰の意味と複数言語使用意識調査-
27 稲生 宏泰 60 万円 東京大学大学院医学系研究科社会医学専攻 博士課程 未治療期間短縮と継続した支援を可能にする認知症診療連携モデルの価値に基づいた探索
28 橋本 淳也 60 万円 広島大学大学院人間社会科学研究科助教 効果的に孤独感を低減する自伝的記憶の想起プロセスの検証
29 塩野 麻子 60 万円 日本学術振興会特別研究員(DC1)2023 年 3月まで 近代日本における結核対策と体質論との接続
30 長谷川 真也 60 万円 東京大学教育学部学生支援チーム(大学院担当) ガレス・マシューズにおける哲学対話の理論と実践
31 中原 澪佳 58 万円 新潟大学大学院現代社会文化研究科博士研究員 参加型・対話型教育に求められる教員倫理の研究-パウロ・フレイレの再読をつうじて-
32 山本 詩織 49.4 万円 作新学院大学女子短期大学幼児教育科准教授 乳幼児における生命の学習の倫理的変遷と今後の展望
33 田中 奏夕 60 万円 千葉大学大学院人文公共学府博士後期課程 他者認知研究における相互作用説とナラディヴ理論をてがかりとした新たな現象学的他者論の構築
34 天野 恵美理 60 万円 埼玉学園大学人間学部非常勤講師 ベルクソン哲学とジャネ心理学との影響関係
35 酒井 佑輔 60 万円 鹿児島大学法文学部准教授 日本におけるパウロ・フレイレ教育思想の受容~『被抑圧者の教育学』邦訳刊行前の読書会等の学習活動に着目して~
36 村岡 淑恵 60 万円 西九州大学子ども学部心理カウンセリング学科特任講師 動作法を用いた学生の高齢者に対する共感性を育むプロセス
37 小川 雅 60 万円 工学院代大学工学部准教授 西田哲学に基づく技術者倫理・創造性教育の理論的基盤
令和4年度 公募研究助成 助成対象者一覧
<継続>
NO. 氏名 助成額(万円) 職名(助成申請時) 研究テーマ
1 冨岡 薫 60 万円 慶応義塾大学大学院文学研究科後期博士課程 「ケアの倫理」のフェミニスト的倫理理論の構築
2 柏木 睦月 60万円 東京大学大学院教育学研究科博士課程 養護教諭の職務と保健室の役割における哲学対話(P4C)に関する研究
3 SHIN Juhyung 60 万円 立命館大学衣笠総合研究機構専門研究員 日本・韓国の歴史シリアスゲームにおける「歴史」の絵描かれ方と倫理的問題
4 中山 敬太 59.7 万円 早稲田大学社会科学総合学術院助手 先端科学技術の科学的不確実性を伴うリスクに対する法的及び倫理的アプローチの隣接点
5 本間 優子 60 万円 新潟青陵大学福祉心理学部准教授 少年院に在院する性非行の少年を対象とする道徳教育プログラムの実践-赤ちゃんポストを題材にして-
6 閻 秋君 60 万円 仙台高等専門学校特命助教 立達学園創設者・匡互生による人格教育の研究-中国的全人教育の先駆の生き方と教育実践-
7 松本 美涼 60 万円 広島大学大学院人間社会科学研究附属心理臨床教育研究センター
教育研究補助教員
高校生を対象とした道徳教育における遠隔でのソーシャルスキルトレーニングの実践と効果検証
8 中西 亮太 60 万円 東京大学大学院教育学研究科博士課程 市民性教育に基づく民主的平等の研究-ジョン・ロールズの「自尊」に焦点を当てて-
9 山口 晃人 60 万円 東京大学大学院総合文化研究科博士課程 選挙=代表民主政パラダイムの批判的検討:理論と実証の両面から
10 野口 恵子 60 万円 上智大学大学院博士後期課程 セルフアドボカシー発露の他者への影響、社会への影響-コロナ禍のコミュニティーのあり方を視野に-
11 井川 裕覚 60 万円 上智大学大学院実践宗教学研究科・特別研究員 大正・昭和初期の仏教社会福祉事業と社会倫理-宗教大学社会事業研究室と矢吹慶輝を中心に
〒102-0075  東京都千代田区三番町6-3